黒岩智恵子の接遇セミナー 残念なお店
2013/04/21
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
「大丈夫よ!○○さんは誰からも好かれるから~。」
「いえいえ。そんなことないです。」
声の主は、この店の店員さん。
もちろん、「いらっしゃいませ」なんてありません。
ここは、イートインコーナーもある立派なコンビニの店内。
もう一人私の後ろから男性客が走りこんできました。
当然、おしゃべりは続いています。
急いでいる男性客は、商品を持ちレジへ。
しかしレジは誰もいません。
そう、店員さんは姿が見えないところでおしゃべりに夢中です。
男性客はカウンターから身を乗り出し
「すみませーん!」
うわ~、むかし田舎の雑貨屋さんで見かけた光景だ。
ほどなくして現れた店員さん、予想通りの会計をし、
予想通り、また姿を消しました。
ここで、冒頭の文章に戻ってみましょう。
「大丈夫よ!○○さんは誰からも好かれるから」
少なくとも、さっきの男性客は好きではないと思いますよ。
黒岩智恵子の接遇セミナー 新人さん
2013/04/20
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
隠れ家的な知る人ぞ知る美食家御用達のお店に行ってきました。
開店時間前からお店の前は行列ができています。
4月半ばとは思えない肌寒さの中並んで待っていました。
ガラッと戸が開き、中から女性店員さん。
おもむろにホースを手に持ち
「水撒きしますから・・・」
一番前に並んでいた男性客は「あっ、はい」と2~3歩後ずさり。
水撒き終わると、店員さんは再び中へ。
その間、発した言葉は「水撒きしますから」のみ。
うわ~、もしかして、
「俺の料理を食わしてやってる」的な職人さんで
食べ方が気に入らないと怒られたり、
残しでもしたら、「2度と来るな」って言われたり・・。
不安がMAXに膨らんだところで、店内に。
「いらっしゃいませ」
パリッとした白衣を着た、頭の低い感じの良い板前さん。
先ほどの水撒きの店員さんのほかにも女性が一人。
見ないふりをしながら、よく見ているんでしょうね。
先へ先へと、よく気が付く店員さんです。
じゃあ、先ほどの水撒きの方は・・・というと
指示を受けて、作業をしている感じです。
まだ慣れていない新人さんだったのですね。
きっと、「水撒きしてきて」の指示だけで外に出て来られたのでしょうね。
「並んでいるお客様にお待たせして申し訳ございません。
寒い中ありがとうございます。
あともう少しで開店いたします・・と声をかけてくださいね」
で、「ついでに、水撒きしてきてくださいね」だと良かったんでしょうね。
新人さんに見えないところで作業をしてもらう時には
細かな作業指示をしてあげたいですね。
新人さんだって、立派なお店の看板ですから。
黒岩智恵子の接遇セミナー 顔面フィードバック
2013/04/19
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
「心の備わっていない笑顔は作り笑い」
確かにそうかもしれないですが、
では、心が備わるまで待つのでしょうか。
少なくとも、お客様や患者様は待ってはくださいません。
でも、大丈夫。
心と体はつながっているから、先に笑えば心もついてくるそうです。
「顔面フィードバック」と言うそうです。
楽しかったこと、嬉しかったことを思い出す・・・
とかもしなくて大丈夫。
ただ、頬のお肉を無理やりにでも上に押し上げるだけで
脳は「笑っている」と理解し
結果、気持ちも楽しくなってくるそうです。
接遇のプロである私たちは、
頬の肉を上げるだけで、心からの笑顔が作り出せます。
かっこいいですね!
いつでもどこでも、手の届くところに笑顔のスイッチがあるなんて。
黒岩智恵子の接遇セミナー 電話を切るタイミング
2013/04/18
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
宅配の集配を電話でお願いしたときのこと。
出かける用があったので、
「何時に来ていただけますか」
と聞くと、忙しかったのか
「ドライバーから電話させます」ガチャン。
ガチャンは電話を切った音です。
間に合うかと、不安になりながらも電話を待つことに。
しかし、2時間待っても電話は無し。
もう一度、電話をかけ直し、事情を説明。
今度はドライバーさんから電話をいただきました。
あと数時間は、集配にいけないとのこと。
さて、どこに問題があったのでしょう。
「ドライバーに電話をさせます」ガッチャン。
あの「ガッチャン」がいけなかったのですね。
「11時には出かけないといけないので
それまでにお願いできますでしょうか」
その言葉を、言わせていただけなかったのです。
お客様や、利用者様、取引先様、色んな電話受けることがあります。
失礼のないように、
相手が切った音を確認して、静かに受話器を置く。
これが基本ですね。
また、ビジネスチャンスはどこにあるかわかりません。
もしかしたら、電話を切る間際に思い出したように発生するかもしれません。
ちなみに、私は他の宅配業者さんを見つけました。
おそらく、前者の宅配業者さんを利用することはもうないでしょう。
黒岩智恵子の接遇セミナー 安心の一言
2013/04/17
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
サラリーマンのお昼のご用達、
安くて、量が多くて、速い、おいしい!
そんな行列のできるお店に行ってきました。
なんと、すごいんです!驚きました。
何がすごいかというと、女性客は私だけ。全て男性客。
これでガッツリ系だということは想像できますね。
席に着くときに、「ライスを少なめにお願いします」
と言ったのですが、時すでに遅し。
大盛りのライスが運ばれてきました。
「ごめんなさい。もうできていたので・・・。
残してくださいとのことです」
厨房の方の言葉を、女性店員さんが伝えてくれました。
こういうタイプのお店は、残すとけっこう気を使うもの。
見渡してみてもみんな完食です。
「残してくださいとのことです」
このひと言に、安心して食事ができました。
サービスをする側の何気ない一言は
受け取る側には「天使のささやき」のように聞こえるものですね。
黒岩智恵子の接遇セミナー 一緒に悩みましょう
2013/04/16
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
「これとこれ、どちらにしようか」
「これだと、いくつ買えばいいのかしら」
買い物に行ったとき、何かの手続きに行ったとき
決断するまでに、悩むことってありますよね。
そんな時、
「そうですね~」
と一緒に悩んでくれて、一緒に考えてくれる店員さんはいいですね。
お客様に信頼していただくには、
まず、ペースを合わせることから。
いきなり、プロ意識を発揮して
「それでしたら、こちらがおすすめです!ぜひこちらに!」
なんて言われると、つい引いてしまいます。
まずは、お客様と一緒に悩んで、一緒に考えて
最善の方法を見つけ出しましょう。
自分が買う気持ちになれば
きっと、最高の買い物のお手伝いができます。
黒岩智恵子の接遇セミナー 元気と笑顔
2013/04/15
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
安くて評判のスーパーの店内。
夕方ということもあり店内はお客様でいっぱいです。
こんなにお客様がいるのに、意外や意外・・・
レジはすいているのです。
自分がレジに行ってその答えがわかりました。
とにかく、全ての所作が速いのです。
お隣のレジ係りの方も、
「はい!こちらのレジすいております!どうぞー!」
まっすぐ手を挙げて誘導。とにかく元気!
・・・とそこまでは良かったのですが
元気すぎて、買ったイチゴは2回こぼすし
脇においたお惣菜は落としそうになるし
危なっかしいことこの上なく、ハラハラしました。
でも不思議ですね。
全く怒りは感じないんです。
体から光を発しているかのような、明るい笑顔
こぼれ落ちそうな、明るい笑顔
一瞬も曇らない、明るい笑顔
ここのお店の最大の武器は、安さよりも
この「笑顔」と「元気」です。
この笑顔と元気があれば、
クレームの引き金が引かれることは、きっとないのでしょうね。
2度もこぼされかけたイチゴは、とてもおいしくいただきました。
黒岩智恵子の接遇セミナー 想像力
2013/04/14
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
「またお越しください」
「またお待ちしております」
接遇マニュアルで決められているお見送りの言葉です。
「すべてのお客様に声をかけましょう」
と指導されているのでしょうね。
喪服を着て来店されたお客様にも
「またお待ちしております」
長時間お待たせして、慌てて帰ろうとしているお客様にも
「またお越しくださいませ」
どちらのお客様にも、また来てほしい気持ちはわかりますが
その状況に合わせた言葉があります。
せっかくかける言葉です。
受け取っていただける言葉でお見送りしましょう。
でも、とっさには出てこないもの。
普段から、こういうお客様の場合はこの言葉と
想像し心の引き出しにストックしておきましょう。
心の引き出しは、断捨離なんて必要ないくらい無限大です。
黒岩智恵子の接遇セミナー 声の大きさ
2013/04/13
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
「ご来店の際にご提示いただかないといけないのですが
今日はいいですよ。割引にしておきます。」
「本当は、毎回お持ちいただかないといけないんですけど」
ご年配のお客様が、メンバーズカードを忘れたのか
対応している店員さんの声は店内中に聞こえていました。
周りの人も、何事かとチラ見。
言われるたびに、お客様は小さくなっているようでした。
時々、スーパーのレジでも商品の読み上げを
大きめの声で言ってる方がいます。
値引き商品のレジ打ちでも「20%引きです」。
せめてそこだけは小さめの声で・・・と思ってしまいます。
声のボリュームは、話す内容によって調整しましょう。
心のスイッチ一つで調整可能ですから。
黒岩智恵子の接遇セミナー 否定語
2013/04/12
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
トイレでよく見かける言葉
「きれいにお使いいただきありがとうございます」
川岸にあった立て看板
「魚のえさは投げてもいいです」
お店の入り口の貼り紙
「介助犬は入店いただけます」
「おタバコは店外に喫煙所を設けてあります」
どれも、否定語を避けて肯定語に置き換えてあります。
脳はとっさに否定語を理解できないそうです。
「ゴミ捨て禁止」
を見ると、ゴミを捨てたくなるかもしれませんね。
肯定語に置き換えると
言葉がやんわり伝わってくるだけではなく
抑止効果もありますね。
接遇の場では否定語は使わないようにしましょう。
あっ、言い直します!
「接遇の場では肯定語を多く使いましょう」