要望を満たす
2023/07/16
出張の帰りに新幹線の駅でお土産を買った。
買うものはあらかじめ決めていたが
なにせ時間が数分しかなかった。
あの店になら置いているだろうと目星をつけていた店に走りこむ。
店内をふわっと見渡すと・・・あった!
清水焼のコーヒーカップだ。
作業をしていた店員さんに話しかける。
「これをお願いできますか・・時間があまりないのですが」
「はい、お急ぎですね」
そう答えると彼女は手際よくカップを箱に詰め
梱包を済ませた。
クレジットカードの処理をする間に
商品を袋に詰める。
マルチタスクだ。
「お待たせいたしました」
にっこりと笑顔の添えられた包みを両手で手渡す。
途中の会話は一切なし
百貨店のような丁寧さもない
しかし、
『急いでいる』という最大の要望を満たしてくれた
満足感溢れる応対は
熟練された職人さんのようだった。
共感の相槌
2023/07/01
7月になった。
6月はご新規のご依頼もいただき結構な忙しさだった。
ふ~、などと一息ついていると
すぐに次の資料作りに追われてしまうから用心しなくては。
先日、とある店の本部の方に電話をかけた。
買い物の際の不満を伝えるためだ。
全てを言い終わるまでもなく担当者の男性は
「それは配慮が足りませんでした。申し訳ございません」
「暑い中、お近くとはいえ来てくださっているのに」
「モヤモヤとした気持ちでお帰りいただくことになり」
「わたくしもそう思います」
次々と共感の相槌が出てくる。
相槌は数多あるが、いざとなると「はい」「ええ」しか出てこないものだ。
苦情の対応ともなると猶更だ。
苦情を言う側にとってみれば
欲しいのは共感の相槌
いわゆる「私の気持ちをわかってくれた」。
解決策など聞く必要もなかった。
ただただ、お礼を言ってすっきりとした気持ちで電話を切った。
写真は出張の際に宿泊した名古屋のホテルから見た景色です。
マニキュアについて
2023/06/09
先日、ご新規のご依頼先様と電話でお打ち合わせだった
事前に身だしなみを整える。
ヘア、メイクは勿論服装もチェックした。
もう一度言うが打ち合わせは電話である。
しかし
これは相手様への敬意であるからして当然である。
身だしなみと言えば
ルールが緩やかになっていると折に触れて書いている。
特にマニキュアはOKラインが変わった。
自分のモチベーションを上げるのに効果を発する。
・・・らしい。
嫌なことがあっても自分の指だとすぐに見ることが出来る。
可愛くお気に入りに手入れされていると
それだけで気分が上がる。
・・・らしい。
確かにその通りだと思う。
よって、身だしなみチェックでもマニキュアは派手でなければOKとしている。
京都の小料理屋さん
2023/05/29
京都の小路を入った先にある小料理屋さん。
古い家を改装した趣のある建物だ。
店というものは
足を踏み入れた瞬間「あたり」か「外れ」かわかる。
今回は「あたり」だ。
女将さんは1階、2階と忙しく立ち働く合間に
卓ごとにお客様に声をかけていく。
客数とは一人一人の積み重ね
対応も一人一人が最小単位であると
わたしはサービスの原点としてそう考えている。
今日の客数が100人だったとしても
100人の内、思い出せる顔が多くなければ完璧な接客をしたとは言えない。
女将さんは料理を提供するたび
その素材や料理方法を説明する。
1日、何度も繰り返すであろう説明でも
同じではない。
お客様の反応により説明の加減をしている。
お客様を良く見ているということだ。
決して、大事なお客様を「その他大勢」と捉えてはいない。
一人一人の大事な「人」の積み重ねである
そんな思いが
女将さんの京言葉にもしみ込んでいた。
人気のパン屋さん
2023/05/21
京都はおいしいパン屋さんがあることで有名らしい。
言われてみればあちらこちらに可愛らしいパン屋さんがある。
どこが評判が良いのかわからないので
お客様が数人入っているパン屋さんに入ってみた。
いくつかおいしそうなパンをトレーに載せ会計へ
お客様が途切れたので少し会話をしてみることにした。
「一番人気のパンはどれですか」
すかさず可愛い店員さん
「はい、こちらです!このカレーパンです」
さっとカレーパンを置いてある場所まで移動し教えてくれた。
「中に半熟卵が、まるまる1個入っているんですよ!」
彼女もきっとこのパンが大好きなのだろう。
熱意が伝わってくる。
もちろん、食べきれない不安はあったが購入した。
お勧めはと聞かれ
「全部おいしいです」
これはアウト。
一つか二つに絞るのが正しい。
そして
言葉よりも行動示すのが説得力。
彼女はお奨めのパンの場所までワープするように移動した。
推奨販売の重要ポイントを軽々マスターしている彼女。
人気のパン屋さんになるには味だけではないようだ。
お勧め上手
2023/05/15
京都駅はいつにもまして大勢の人だ。
今回はなぜか
生八つ橋を色んな種類試してみたくなった。
出張の際には自分へのお土産も必須である。
「こちらのお菓子はクッキーと最中が一緒になっています」
店員さんに声をかけられた。
この忙しい時間帯、レジは6台フル稼働。
そんな中、フロアに立ち商品を奨めているこの女性。
恐らく、売り上げを担ったエースであろう。
「試食をどうぞ」と言われ菓子をもらう。
「せっかくいただいたのでひと箱買います」
試食はせずに買おうとすると
「先にどうぞ試食してみてください。そうしたらおいしくてもっと買いたくなります」
「お奨めが上手ですね~」
「ありがとうございます」
にっこり笑った彼女は
間違いなくこの店のエースだ。
ロープレで伸びる企業様
2023/05/12
昨日は姫路の企業様で接遇研修。
状況を設定し、ロープレでの訓練を繰り返す。
最初はテキスト通りだが
その内、皆様アドリブが入ってくる。
安定した話し方
明るい声が際立っている方
どんなに長く話しても全て聞き取れる話し方の方
これまでのアドバイスが要所要所にきちんと生かされている方
どんどん上達しているのは数字を見てもわかる。
繁忙期の目標もクリアしたとのこと。
ロープレは演技に近いかもしれないが
状況設定をしっかりし
フィードバックをしてあげれば演技がやがて実力に変わる。
とにかく繰り返すことが大事だ。
ありがたいことに私が伺っている企業様では
ロープレを嫌がる人はほぼいない。
(本心は嫌がっているかもしれないが)
繰り返すたびに上手になっているということは
まだまだ伸びしろがあるということだ。
今後がますます楽しみだ。
売る人の責任
2023/05/07
空港でお土産を物色。
百貨店で行列ができている有名なクッキーを発見。
他の商品と共にお会計へ。
その有名なクッキーは取り扱い注意のようで
店員さんが
「こちらの商品はまっすぐにお持ちください」
注意を促す。
そして、紙袋に他の菓子折りと一緒に詰めてくれた。
「このままの状態でお持ち帰りください」
件のクッキーは他の菓子折りに3方を囲まれるように詰められている。
「動かさないようにお願いします」
これだけ注意されたら慎重になる。
生卵よりも慎重に扱った。
おかげ様で無事に持ち帰ることが出来た。
しつこい店員さんのように思えるかもしれないが
商品は代金と交換すれば終わりではなく
美味しく召し上がっていただくまでが売る側の責任。
店員さんはその責任を見事に果たしたわけだ。
CAさんもマスクを外していた
2023/05/05
昨日は飛行機移動。
先月29日のフライト時もマスクは通常通りだった。
今回もほぼ全員の乗客の方々がマスクを着用している。
5類以降はどうなるのか
次に飛行機に乗るのは9日だ
そう思いながら搭乗する。
ドリンクのサービス時間になりCAさんが近づいてきた。
あら、なんと美しい笑顔。
ん?、何か違和感がと思いもう一度お顔を拝見。
マスクを着用していなかった。
久しぶりに見る口元まで美しいCAさんの笑顔だ。
一時は防護用の眼鏡までしていたのを考えると
マスクをしていない姿に逆に安心感を感じる。
企業研修でお伺いしている会社さんも
早々にビニール幕、アクリル板を撤去した。
非接触型のレジや券売機が増え
サービスの接点が激減した。
これまで以上にサービスの質を上げていかなければいけない。
接客業でマスクなどしている場合ではない。
・・・と思いつつ
まだ外せない小心者の自分がいる。
余計な一言を言う人
2023/05/02
けんぽで受ける健康診断に行ってきた。
年1回、毎年この時期だ。
GW中でも結構な人が来ている。
全てが終わり、最後はドクターの診察。
ファイルを診察室の前の箱に入れるシステムだ。
ファイルやら上着やらを手に持っていたので
先に廊下の前の椅子に荷物を置こうとすると
「ファイルをいただきます。箱に入れないと呼ばれませんからね~」
スタッフの方がファイルを取りに来てくれた。
それは良しとして
「ファイルをいただきます」
これも親切でありがたい
「箱に入れないと呼ばれませんからね~」
これは余計な一言である。
どうしても余計な一言を言いたくなる人がたまにいる。
言われた方はカチンときてもクレームを言うほどではない。
とはいえ、世の中はそう甘くない。
中にはクレームを言う人もいる。
クレームには決まって
「そんなつもりで言ったのではない」と申し開きをする。
しかし
言葉を発する時の感情は増幅されて相手に届いていく。
余計な一言は飲み込むに限るのである。