黒岩ちえこの接遇セミナー 2本のスプーン
2014/02/13
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
「小耳にはさんだ」サービスについて数日お伝えしています。
そんな最中、今日の出来事です。
友人と一休みしようと思った目の前にアイスクリーム屋さん。
色とりどりのアイスをチョイスしてオーダーするタイプのお店です。
トリプルにして2人で分けることに。
そんなそぶりが見えたのでしょうね。
カップに添えてくれたスプーンは2本でした。
何も言わなかったのにちゃんと2本です。
何も言わなかったからこそ、感動が生まれます。
感動は大きな「おいしさ」として体の中に入っていきます。
黒岩ちえこの接遇セミナー ちょっと恐かったお話
2014/02/12
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
露店が立ち並ぶ市場を友人と歩いていました。
見事な技で作り上げた、刃物がズラッと並んでいる店の前を通りかかりました。
「立派な包丁を買っても砥げないし・・・」
何気なく言った私の言葉を、露天商のご主人は聞き逃しませんでした。
「そんなことを自慢してどうする!!」
突然怒られたような気がして振り向きました。
「包丁が砥げないでどうする!・・・」
まだ怒っているようです。
「うちの包丁は、砥げなくても・・・」
どうやら、包丁の説明が始まるようです。
しかし、怒られた気分の私は「恐い人」という印象がぬぐえません。
しかも、ズラッと並んでいるのは切れ味鋭そうな刃物だし。
そそくさと、その場を立ち去りました。
聞こえちゃまずかったかな・・・というお客様の話を小耳にはさんだら
聞こえないふりをするのも、
お客様に逃げられない大事な技のひとつです。
黒岩ちえこの接遇セミナー 小耳にはさんだクレームの対応
2014/02/11
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
随分前ですが・デパートでお歳暮を注文しようと出かけて行ったとき。
カウンターに数十人のお客様が並んでいます。
誰か先なのか、もはやわからないぐらい横一列です。
そんな時、お店の方は順番がわからなくなりますが
お客様同士はよ~くわかっています。
誰が自分より先に並んでいて、誰が後から来たのか。
「私が先なのに・・・。」
一緒に行った友人にポツリ。
「もっと順番がわかるようにしてくれたらいいのにね。」
かなりの雑音の中、しかも小声で言ったこの言葉。
しっかりキャッチしてくれたのでしょう。
責任者らしき女性が
「申し訳ございません。お待たせいたしました。」
小走りで近づき、深々と頭を下げてくださいました。
一瞬小耳に挟んだクレームとも取れる言葉に
素早く反応してくださいました。
恐らく、言葉そのものは、はっきり聞こえていなかったと思います。
表情や動作で察知してくださったのでしょうね。
「小耳にはさむ」ためには、お客様に関心を持って見ていることが大事です。
「小耳にはさむ」ためには、それなりの準備がいるということですね。
黒岩ちえこの接遇セミナー 小耳にはさんだサービス
2014/02/09
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
友人が予約をしてくれたスペイン料理のレストラン。
お料理の注文をするときに
「今日はお誕生日だから、私のおごり!」
「え~、いいよ。そんなの」
そんな会話が聞こえていたのでしょう。
デザートと一緒にケーキが運ばれてきました。
そのケーキには、お誕生日のメッセージがデコレーションされていました。
「先ほどちらっと聞こえましたので・・」
「ありがとうございます」
もちろん私は大感激、
そして、その店を選んでくれた友人も鼻高々です。
その後、私たちがその店の常連になったのは言うまでもありません。
黒岩ちえこの接遇セミナー サービスのきっかけ
2014/02/08
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
食後のデザートは女性のみならず楽しみなものです。
幾種類もの中から、一つを選ぶのは
メインの食事を選ぶより悩むのは私だけでしょうか。
いえいえ、きっとそんな人が多いのでしょうね。
ミニサイズの盛り合わせなんていうのもあるほどですから。
「盛り合わせを一つ注文して分けようか」
注文時のそんな内輪の話をちゃんと聞いているのでしょうね。
フォークや小皿をちゃんと2人前運んできてくれる店員さんがいます。
「分けて食べるってよくわかりましたね。」
「はい、お話からそうじゃないかと思いました。」
「さすがですね。」
デザートに感動の味が加わります。
そうかと思うと、一つのフォークを当たり前のようにポツンと添えて
テーブルに置いていく店員さんもいます。
こういったときには、感動の空気も止まったままです。
何が違うのでしょうか。
マニュアルではないですよね。
きっかけは、お客様のそばにいつもあります。
小耳に挟んだことをきっかけに
繰り広げられたサービスのお話をこれから数日間お伝えしていきます。
黒岩ちえこの接遇セミナー こっちを向いて
2014/02/07
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
「お茶しようか」
こんな時、どこにしようかと選ぶポイントはいくつかあります。
今回は「いい匂いがしていたから」・・・という理由で決めました。
どうやらクッキーを焼いている匂いです。
店員さんは2名。
責任者と部下なのでしょうか。
なにやら指導中です。
入り口に立ちました。挨拶はありません。
すいていたので、勝手に席に着きました。
夢中で指導中です。
「あっ、いらっしゃいませ」
やっと気が付いてくれました。
挨拶をしてくれたのは、指導されていた部下の方です。
責任者の方は無言です。
そういえば、オープン時は満席状態だったこのお店。
今は、ほとんどお客様が入っていません。
甘いクッキーの焼ける匂いだけではお客様を呼び続けることは難しいですね。
いつの間にか責任者の方の姿は見えなくなっていました。
黒岩ちえこの接遇セミナー せめて人前では怒らないで
2014/02/06
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
先日友人と食事に行ったときのこと。
それぞれで会計をしようとしたのですが
レジ操作がわからなくなり、店員さんは静かなパニック。
名札を見ると新入社員のようです。
この日は、カードで支払う人は5%引きのイベント中。
操作も複雑なのでしょうね。
新人さんはSOSも出すことなく静かに奮闘中。
3~4分奮闘した後、店長さんにSOS。
ところが、この店長さんが恐かった・・・!
無言でボールペンの先でレジの画面をピッ、ピッと押していきます。
しかも、私たちに半分背中を見せながら、左手でピッ、ピッ!
口は「へ」の字になっています。
その態度からは「なんでこんなこともわからないの(怒)!」が伝わってきます。
数回ボールペンの先でレジ操作をした後
「これでできたでしょ!」
新人さんに言い放ち調理場に消えていきました。
楽しかった食事は店長さんの「不機嫌」で締めくくられました。
黒岩ちえこの接遇セミナー 質問の仕方
2014/02/05
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
病院が苦手です。
好きな人はあまりいないとは思いますが。
しかし、生活の必需品、コンタクトを買う時も診断が必要です。
簡単な質問を受付でされます。
面倒なことは嫌なので、
「何か症状はありますか」
「使いづらいといったことはありませんか」
全て「いいえ」と答えます。
質問をする側も、形式だけなのか「いいえ」の欄にリズムよく印をつけています。
「YES]「NO]で答えられる質問は楽です。
負担を感じずに答えることができます。
お客様に話しかけるときも
「どういったものをお探しですか」
よりも、
「ブラウスをお探しですか」
「YES]「NO」で話しかけた方が答えが返ってきやすいかもしれないですね。
答え方をみて、その後のアプローチを考えることができます。
黒岩ちえこの接遇セミナー ありがとうのタイミング
2014/02/04
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
最近は大きな銀行に行くと、
フロアに案内係の方が立っていてくれます。
用事を終え、出口に向かうとき
案内係の方の前を通り過ぎました。
背中には何も言葉がかけられません。
ん?
私には「ありがとうございます」が無いのかな・・・
出口の自動ドアがウィ~ンと開いたとき
「ありがとうございました」の声が聞こえてきました。
「ありがとうございます」のグッドタイミングは
お客様が私たちの前で、背中を向けた時です。
そして、出口を出るときには、もう一言お見送りの言葉をかけましょう。
出口までの距離や、他のお客様がいらっしゃったり
様々なケースがありますが
あまり早すぎると、急かしている感じになります。
遅すぎると、一瞬でも寂しい思いをさせてしまいます。
でも、さすが銀行の案内係の方は
しっかりお辞儀をして見送ってくださっているのが
私の背中に伝わってきました。
こちらこそありがとうございます。
黒岩ちえこの接遇セミナー 水仙
2014/02/02
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
「私はねぇ、この花が大好き。いい匂いやねぇ」
生前、仏壇の花の水を変えながら母がよく言っていました。
何気なく言った言葉が遺された者へのメッセージになることがあります。
母が逝って、めぐってきた2回目の水仙の咲く季節。
「私はねぇ、この花が大好き。」
今は、私が仏壇に水仙を供える番になりました。
この花を供えると、なぜか親孝行をしている気持ちになります。
あれもしてあげたかった、これもしてあげればよかった・・・
後悔ばかりの中に、ふと親孝行をしている気持ちになるのです。
何気なく聞いた言葉が
心のよりどころになっているのですね。
言葉は言い終わると、消えてなくなるのではなく
どこかにちゃんと残っているのですね。